【フィラーレ通信】英語暗記どうしてますか? 78位の日本人どうする? 

Filare通信 2021年11月25日号

■えっ、78位…

日本の英語力は世界112ヶ国中78位 ― 2021年英語能力指数をEFが発表

という記事を読みました。

昨年は55位、下がったの?

英語教育業界の端くれにいる私も、少なからずショックを受けました。

200万人が受験した結果、下位3分の1。

因みに

3年連続1位は、オランダ、2~3位にオーストリア、デンマークが続き、

4位にはアジア地域からシンガポールがランクインだそうです。

日本は、何がいけないのでしょうか?

■学習法の情報過多、迷走? はたまた?

以前のメルマガでも取り上げた大学入試改革に関する迷走や

社会人になってからも、この30年の右往左往ぶりは顕著で、

一体何をどうすれば英語がうまくなるのか?

情報だけは溢れるほどあり、でも自分の中にストンと落ちない、

或いは、時間的・心理的余裕がなく、行動に移しにくい。

さまざまな理由があって、今に至っているわけですが、

やはり日本人でも、成功している人もいるわけで、

軌道にのった人がどんな人なのかが一番参考になるのかもしれません。

英語学習にも色々な方法があるわけですが、

今日は、避けては通れない”暗記”という側面から、

少し考察してみたいと思います。

■暗記をどうしているか?は結構・肝

英語のうまい人は、どのように英単語やその用法を習得しているのでしょうか?

大学受験時に、わけもわからず苦しみながら何千語という単語の記憶をした経験がある方も多いと思うのですが、

今日は主にその後の話です。

専門書や、著名な先生方は、

”ただ単に暗記するのではなく、イメージ・連想を大切にしてください”

“1つ覚えたら、関連付けて他も一緒に覚えてしまいましょう”

“語源をさぐりましょう”

まあ、全てその通りです。

でも、何のストーリーや脈略もない、聞いたことも見たこともない単語をスラスラ覚えられるでしょうか?

勿論、話す&聴くなど通常会話時に最低限必要な語彙と、

読解の際に必要な語彙は、その数も内容も違うことは把握しておかなければなりません。

英語をうまく操る人は、

“英語の大海に飛び込まない”

“まずは自分が必要なサイズのプールで泳げるようになる”ということだと思います。

自分の置かれている立場で、例えば、今度オンラインで英語司会をする、インタビューする、会議に出る、アテンドする、などなど。

そこでよく使用される具体的な語彙・用法をまずはおさえて発信できるようにする。

そして小さな成功を次々とおさめていく。

そうすれば、やる気がおこり、また頑張ろうと思える。

だから、自分がやるべき、或いは興味のある分野の英語の文章やパッセージを徹底的に読む(黙読・音読)ことが大切。

そして、そこに出てくる語彙をまずは習得する。

これが一番効率的のように思いますし、成功者の傾向でもあります。

受験生の方は、その基本にある単語を覚えなければならないので大変ですが、できるだけ試験に出てくる過去問のパッセージの中で

まずは語彙をおさえ、その補完として単語集をやる。

だから、沢山英語の文章を読んでいる人は、単語集をやってもどこかで見たことあるな、になる。

あまり読んでない人は、何の脈絡もない膨大な量の単語を覚えるのに地獄をみる…

■まずは音から、が効果的

しかしながら、

具体的に自分に必要な分野の英語パッセージを沢山読もう!

といっても、文字からだけの情報では、記憶に残りにくい現実があります。

一時的に単語を文字で覚えることが仮にできても、何日か後には忘れている…

音読、シャドーイングをお薦めするには理由があります。

“音の残存”と私は表現しているのですが、自分がネイティブの音声を聴いて、その後真似て声に出したものは

音としての記憶があり、何となく口をついて出てくるのです。

文字や意味が明確でなければ、一度音に触れた後に、それら(文字・意味)を確認すれば効果は倍増です。

これは、ティーチングしていてほぼ全員の方に効果があるので実証済です。

纏めると、

・自分に関連のある分野の英文(試験対策なら過去問)を沢山読む(黙読・音読)、その後シャドーイングする

・その中から語彙を丁寧におさえていく(音情報と文字情報)、単語のみならず用法を覚え、できれば応用発信する

・さらなる関連語彙を単語本で補完する

ということになります。

日本人は、英語の潜在能力がある方が沢山いらっしゃいます。

冒頭の順位に甘んじているわけにはいきません。

英語がうまくいかないという場合、やる気というより、やる気にならないその学習法に

問題がある場合が多々あります。

これからも、英語学習法にはこだわって、少しでも英語を使って活躍できる人たちを

増やしていきたいと思う次第です。

現在、個別にご相談にのっています。

来年から一念発起、英語を頑張っていきたいという方は、準備が大切です。

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